大腸ポリープ切除

大腸ポリープとは

大腸の粘膜にできる腫瘍の一種である大腸ポリープは、良性である場合がほとんどであり、痛みなどの症状が現れることはありません。大腸ポリープには腫瘍性と非腫瘍性の2種類があり、主に直腸とS状結腸に発生します。2種類のうち、腫瘍性の場合は、大腸がんになるリスクがあると考えられています。

大腸ポリープを切除する理由は?

大腸ポリープは大腸がんに変化する可能性があり、大腸カメラ検査にて切除することで大腸がん予防に繋がります。大腸ポリープは腫瘍性と非腫瘍性に分けられます。
大腸ポリープ全てががんに変化するわけではないですが、腫瘍性はがん化する可能性があり、一方非腫瘍性も炎症性や過誤腫性、過形成性ポリープなどのタイプがあり、過形成性ポリープががん化する可能性が高いため、見つけたら切除することが望ましいです。

大腸ポリープと大腸がんの関係

大腸ポリープが大腸がんに発展するリスクは大きさにも関係があり、大腸ポリープの大きさが5〜8mm程度であればリスクは3%以下と言われています。もし大きさが20mmを超えてしまうと大腸がんに発展するリスクは50%に跳ね上がってしまうため注意が必要です。
腫瘍性の大腸ポリープにはがんが含まれている可能性が高く、5mm以下であれば0.6%程度と言われているものの、大きさが20mm以上になってしまうと35.8%になると考えられています。5mm以上の大腸ポリープは大腸がんに発展するリスクが高くなってしまうため、発見次第切除することをお勧めします。

大腸ポリープの症状と予防

大腸カメラ大腸ポリープができるのは遺伝子の異常が主な原因とされていますが、そこに高脂肪の食事や肥満、過度なアルコール、喫煙、便秘などが重なることで大腸がんに発展しやすくなると考えられています。
大腸ポリープは特に痛みなどはありませんが、大きくなってくると便とこすれることで出血してしまうこともあります。便潜血検査で陽性となるのは、この時の血が便に付着しているからです。その他にも、大きくなるにつれて下腹部が張っている、お腹が痛い、便が出づらい、便に粘液が混じっているなどの症状が現れますが、このようにポリープが大きくなって症状の出る前に、定期的に大腸カメラ検査を受診いただき、ポリープが小さなうちに切除してしまうことが大切になります。
バランスの良い食事を心掛け、食物繊維を多くとることで大腸ポリープを予防することが可能です。また、無理のない範囲で運動を行い、肥満を解消することでも予防ができるでしょう。

当院の日帰り大腸ポリープ切除

大腸ポリープの切除方法は、以下の3つがあります。

  • コールドポリペクトミー
  • ポリペクトミー
  • 内視鏡的粘膜切除術(EMR)

当院の切除手術は主にコールドポリペクトミーを実施します。

コールドポリペクトミー

コールドポリペクトミーとは、大腸ポリープにスネアを引っ掛けて締め付けることによって切除する方法であり、通電はしません。出血する場合もありますが、自然に収まる範囲なので心配はいりません。熱でダメージを与えることがないため、大腸ポリープ切除時に懸念される炎症や穿孔などの合併症のリスクは、抑えることが可能です。

ポリペクトミー

大腸ポリープにスネアを引っ掛けるところまではコールドポリペクトミーと同じですが、ポリペクトミーは高周波電流で通電することで焼き切ることで切除します。止血効果はあるものの、炎症や穿孔などの合併症を起こすリスクがあります。

内視鏡的粘膜切除術(EMR)

隆起が少なく、そのままではスネアを引っ掛けることが難しい大腸ポリープに関しては、内視鏡的粘膜切除術(EMR)という切除方法が使用されます。大腸ポリープの下に生理食塩水を入れることで隆起させることができ、スネアを引っ掛けられれば高周波電流で焼き切ることが可能です。
大腸ポリープの下に生理食塩水を入れているため、熱のダメージを抑えて合併症になるリスクを減らすことができます。

大腸ポリープ切除後に痛みはあるの?

粘膜には神経が通っていないため、大腸ポリープを切除する際に痛みは感じません。ただし、不要なほどに深く切除してしまうと痛みを感じたり、合併症を起こしたりといったリスクが考えられます。大腸ポリープ手術は日帰りでも可能ではありますが、経験豊富な医師が在籍している病院を選ぶことが大切です。

大腸ポリープ切除後の注意点

大腸ポリープ切除後には出血があるケースも考えられます。その場合は、1週間程度は出血だけでなく合併症にも気をつけなければなりません。予防するためには、切除後一週間程度、以下の点に注意しましょう。

  • 息が切れるような激しい運動はお控えください
  • かがみこむような動作はお腹に負担がかかるため、お控えください
  • 飛行機を使っての移動や長時間の運転はお控えください
  • 切除した日は、入浴は控えてシャワーのみにしましょう

大腸ポリープ切除後の食事の注意点

大腸ポリープ切除後は胃腸に負担がかからないような食事を心掛けてください。特に、香辛料などの刺激物や油物、海藻類やひじきなどの食物繊維がたっぷり含まれているものは控えましょう。
また、アルコールは血流を活発にして出血リスクがあるため、控えてください。

大腸ポリープ切除費用

保険診療 1割負担 2割負担 3割負担
大腸カメラ+ポリープ切除+病理組織検査 7,000~10,000円程 13,000~20,000円程

20,000~30,000円程

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